岡山大学西洋史学研究室便り

岡山大学西洋史学研究室で行われたことなどを更新していきます。

【近世・近代史勉強会】第1回が終わりました!

こんにちは。

晴れの国岡山では夏らしい(度の過ぎた)陽気に包まれたアツい日々が続いておりますが、いかがお過ごしでしょうか。

さて、本日は第1回近世史・近代史勉強会が行われました。
夏休みにもかかわらず、2人の学部生と1人の院生が集まりました!

 

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今回のテーマは近代イギリスの根幹を成す「長い16世紀」に関してです。
グローバル化の萌芽とテューダー朝の歴史を背景に、近代に向けてのイギリス王国の基礎固めを論じました。
発表者の先輩はイギリス海軍史を専攻にしておられるので、普段は聴けないような観点からの「近世らしさ(中世と近代の混合)」への指摘もあり、これぞ勉強会の醍醐味であると甚く痛感した次第です。
神聖ローマ皇帝選挙出馬に見られるヘンリー8世のヨーロッパへの意識の強さ、アルマダ海戦に見られるイギリス海軍形成途上など、掘り下げれば掘り下げるほど様々な指摘や考察が飛び交う、大変有意義な場となりました。

次回の近世・近代史勉強会は同時代のドイツ、宗教改革やカール5世についての勉強会を予定しています。
もう少し沢山、参加者が来てくれると嬉しいなあと思いつつ。。。

それでは次回の勉強会でお会いしましょう。

扱った文献
『イギリス史10講』近藤和彦著、岩波書店、2013年

(文責・片岡)

前期慰労会と勉強会について

こんにちは。

4月の慰労会以降、ぱったりと更新が止んでしまいました。申し訳ありません。

研究室単位での活動は夏から盛んになりますので、これまではその準備期間とでも言わせていただきましょうか……

今年度は新2回生に対して新歓活動を行いましたが、夏ともなるとその成果が目に見えて明らかです。

2回生のイベントへの参加率が高い!

自分が2回生の時を鑑みても、これほどたくさんの人は居なかったように思います。これはとっても嬉しいことです!


昨日の「前期慰労会」にも、テスト期間にも関わらずたくさんの学生が来てくれました。


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私は翌朝1限にテストを控えていて泣く泣く帰りましたが、遅くまで話の尽きない、楽しい会になった模様です。


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なんと西洋史への進学を希望する1回生が何人も来てくれて、院生から新入生までが一同に会する、またとない機会になりました。

これを機に、下の学年の学生も気軽に研究室に遊びに来て欲しいものです。

つくづく今の新入生は恵まれていますね(≧∇≦)

私の頃もこんな場があれば良かったなあ……と淋しく思う次第でした。


さて、ここからは告知です。

昨年度も行った勉強会ですが、今年度はさらに内容をグレードアップさせて行うことになりました。

分野は昨年同様に、「近現代史」と「中世史」に分かれて開催されます。

日本語文献を読み、それについての意見交換や疑問の提示などを行う予定です。授業形式とは一味違った世界を広げるチャンスなので、興味のある方はぜひぜひいらしてくださいね!

ちなみに、中世史勉強会ではイタリア都市についての文献を読む予定です。まったく未知の領域だけにドキドキします! 自由な発想が飛び交う、有意義な場になればいいなーと思っています♪

こちらのブログで頻繁に過程をご報告するつもりですので、更新をお楽しみに。

……自分でハードルを上げてしまった∑(゚Д゚)


さて、岡山大学では試験期間がようやくひと段落して、学生は夏休みモードに入りかけています。

後期もまた頑張れるように、しっかり休息をとってから臨んでいきたいですね。

この記事を読んでくださっている皆さんにも、素敵な夏が訪れますように。


(文責・片岡)

先日の懇親会について

こんにちは。

北川先輩からblog担当者を引き継がせていただきました、文学部3回生の片岡です。

中世のドイツ都市について関心があります。以降宜しくお願い致します。

 

さて、先述の通り、さる4月11日に懇親会を行いました。

5限の西洋史演習が終了してのち、研究室にて待機する我々。はたして何人の2回生が来てくれるのだろうか。そんな不安をよそに、刻時には6人もの2回生が来てくれました。上回生も普段より多くの学生が集まり、勉学や専攻についての意見交換から、時には各自の私生活に至るまで、様々な話題が尽きることなく飛び交っていました。アットホームな雰囲気で盛り上がった場はなかなか解散!……とは相成らず、結局最後まで楽しい雰囲気の中で締めくくることが出来ました。少し解散が遅すぎたのが、反省点と言えば反省点かもしれません……。

 

さて、年度が改まって2回生も仲間入りした今年度の研究室。

昨年同様、アットホームで楽しい環境の中でそれぞれの勉強に専念できれば理想的ですし、そうなるように我々も運営していければと思います。

学生の皆さん、そして先生方、院生の先輩方も、今年度も研究室を盛り上げてまいりましょう。

1年間宜しくお願い致します。

 

(文責: 片岡)

西洋史学研究室・新歓懇親会のお知らせ

どうもご無沙汰しています。岡山大学西洋史M2の北川です。年度がかわって学年が一つあがりましたが、今年度も宜しくお願いします。

 

さて今回は、今週末(4月11日・金曜日)に予定されている西洋史学研究室・新歓懇親会のお知らせです。

この懇親会は、西洋史を志望している新たな新二年生を歓迎し、岡大西洋史学研究室とはどのような場所であるか知ってもらう機会であると同時に、三回生、四回生、あるいは院生や教員といったこれまでの研究室メンバーの顔合わせのためのイベントでもあります。ですので、これから研究室の中核となる三回生は原則参加それ以外の皆さんにつきましては、どうぞご自由にご参加ください。あとこれは重要なことですが、二回生の皆さんは参加費無料ですので、お忘れなく!!

二回生の皆さんにとっては初めてのイベントになると思いますが、まあ、何も堅苦しいことはありません。これからどんどん利用することになる西洋史演習室の見学がてら、桜でも見ながら飲み食いして、研究室の同級生や先輩、そして先生方とはどういう人たちなのか知ってもらう、と、そんな感じの行事です。なお当日は「飲み物と食べ物でテーブルの上を一杯にするよ!!」と研究室長が豪語しておりますので、どうぞご期待ください。

それでは最後に、新歓懇親会についてもう一度情報を整理しておきます。

 

◆日時:4月11日(金)18時〜〜

◆場所:西洋史演習室(文法経一号館2F・部屋番号214)

◆対象:西洋史学研究室に所属する全員

   (三回生は全員参加、四回生・二回生・院生は自由参加)

◆参加費:当日徴収します。また二回生に関しては無料。

 

それでは、数多くの皆さんの参加をお待ちしています!!

(文責・北川)

4回生の声 その2

「私には改めて研究室でつながりを作る必要はない」と考えているのは勿体ないことだと思います。たとえ日々ずっと一緒に過ごしている友達という関係にならなくても、ちょっと自分とはタイプが違うなあと思っても、折角接点が出来た人々のことを良く知る機会がないままは損です。少しえらそうなことを書きますが、私は大学4年間、授業や研究室、アルバイト、就職活動などを経験し、多種多様な人々と会話することをとても楽しいと思えるようになりました。ひとつ年上の人は自分より多くのことを知っています。ひとつ年下の後輩も自分とは違う観点でものを見ています。そういった刺激は「多くの人と話すこと・接すること」でしか得られないものです。色んな性格の人がいるし、勿論引っ込み思案な人もたくさんいるでしょう。ですが色々な思惑や状況がある中、とりあえずはどんなところか覗きに来て見てください。研究室ではお菓子やお茶の用意がありますし、時々全く関係ない友達の友達がいて仲良く話していることも。お客さんを迎える準備はばっちりです。知り合いがいないから行けない、のではなく「これから知り合いを作りたいので来ました。」そう言ってもらえる環境づくりにも努めています。

 加えて私は卒業しても仲良くしてくださっている素敵な先輩や大切な同期に出会うことが出来ました。気の合う人々と2年間研究室で過ごせたのは大学生活の中で大切な思い出です。ちょっと来てみた結果、自分には合わないなあと思っても全然構いません。配属された人の中からこの研究室を気に入ってくれる人が1人でもいたら、この温かい空間は維持されるでしょう。最初はおそるおそる姿を見せていた現在3回生の面々も今ではすっかり顔馴染み。居心地の良さはピカイチだと自負しております。

 大学、文学部といったコミュニティに学生が求めているものは一人ひとり違います。何のために何をしに大学に来ているのか、それがきちんとわかるのは4回生の後半だと私は思います。それに気づいた時、どういった環境に身を置いているかということはとても重要です。そしてその環境を選択するのは自分自身。ぜひこのことを念頭に置いて後悔のない学生生活をエンジョイしてください。

 西洋史研究室は私が卒業してもまだまだ様々な面で躍進していくと思いますし、旧校舎時代の廃れ具合を知る者としてはその流れを止めて欲しくはありません。学生皆で作っていくのがゼミです。時にはゼミや授業に求めるものの違いから衝突が起こるかもしれませんが、自分の意見をしっかり言って、今後の研究室を構築してください。OBOGとして後輩と飲める日を楽しみにしています。

(文責:一ツ屋)

4回生の声 その1

初めまして、今春卒業予定の4回生である一ツ屋(ひとつや)が2回にわたり記事を担当します。

在学中でまだどの専攻に進もうか迷っている方、岡山大学文学部を志望しており西洋史に興味を持っている方などなど、岡大西洋史研究室がどのような雰囲気か少しでも感じ取っていただければ幸いです。

 

 岡大西洋史研究室は私が3回生になった頃、旧校舎からの建て替え工事を経て新しくなりました。それまでも一応研究室と名のつく部屋があったものの、2回生の立場で大変立ち寄りづらかったこと、古い校舎の古い部屋で死ぬほど入りづらい雰囲気を醸し出していたことから全く行ってみようという気が起こりませんでした。加えて、部屋の古臭い雰囲気は仕方がないとして、当時の西洋史研究室は学生間の交流がほとんどないに等しかったのです。多分私は漫画や本の読みすぎなのですが、大学生のゼミといえばもっと常に人がいて、無意味にみんなでダラダラして、学生のたまり場になっているイメージでした。

 そんな感じだった研究室の契機は私が3回生の6月ごろ起きた「カツオのたたき事件」だと思います。当時高知に旅行した友達から大きなカツオのたたきの塊をもらった私は一人で食べきれないな……と思い、ちょうど演習の後残っていた同期や先生方と一緒に持参したカツオのたたきを切り分けて食べました。突然大学の研究室でカツオのたたきパーティ……今思い出してもシュールすぎます。おいしかったです。そこで偶然居合わせたひとつ上の先輩と話すようになり、今まで顔を合わせても疎遠だった研究室内に上下の交流が出来ました。

 ところで西洋史研究室の暦で定められている行事は主に3つ、春の2回生歓迎会と12月の忘年会、2月の卒業論文発表会です。考えてみてください。ほとんどのみなさんは1年生の頃からサークルやアルバイト、学科の友達といったコミュニティに所属していると思います。その中で日ごろの交流もなく、年に3回しか行事のない研究室での人間関係が疎かになるのは目に見えていますよね。

しかしカツオのたたき事件以来徐々に同期や先輩、先生方と話をする機会は増えていき、次第に私は頻繁に研究室を訪れるようになりました。(私がサークルに所属していないというのも大きいと思いますが)なぜこのコミュニティにいて楽しいと思えたのか、今考えると答えはとても簡単です。勉強で学びたい・関心を持っている分野が似ている人とはやはり気が合うのです。そうなると単に今までは仲良くなるきっかけがなかっただけだと思いませんか?そこからの研究室は徐々ににぎやかな場所となっていき、参加者が少なかった例年の行事は活気に溢れるものとなりました。

そして今年度の4月から赴任されたエネルギッシュな大貫先生の主導によってさらなる改革が行われました。年3回の恒例行事に加え時折研究室で持ち寄りパーティが開催され、ついにはこの20年ほど頓挫し続けた研究室旅行も実現しました。みんなで行った道後温泉、とっても楽しかったです!

 【次回は所属した約2年間で特に強く感じたことをお伝えします。】

 

2013年度・卒論発表会について

お久しぶりです、岡山大学西洋史M1の北川です。

先日12日、岡大西洋史の今年度卒論発表会が行なわれ、七人の四回生の皆さんがそれぞれ自らの力作を発表してくれました。そこで今回は、その卒論発表会の様子について、お伝え出来ればと考えております。

 

 

さて、そもそも卒論発表会とはなんでしょうか……その名のとおり卒業論文について発表する場だろうが、というツッコミが来そうですが、その実態についてはあまりご存じない方も多いのではないでしょうか。

西洋史演習室の三回・二回生の皆さんは、一月の終わりごろに四回生たちが演習室のテーブルを占拠(!!)して、数々の資料を読み、ああでもないこうでもないと産みの苦しみを味わいつつ、卒業論文を書き上げる姿をご覧になったことでしょう。しかし卒論が完成したからといって、それでゴールというわけではありません。先生方による質疑応答と評価を受けなければならないのです。RPGでいえば、魔王を倒す武器を手に入れたからといってそれで終わりではなく、 敵城に乗りこんで、待ちかまえている魔王を倒すまでがゲームだ、みたいなものですね……閑話休題

 

ともあれ、この「先生方による質疑応答」の場が、卒論発表会というわけです。発表者は一人10~20分程度の持ち時間を与えられ、卒業論文の内容について簡単に説明(紹介)した後、先生からの質疑応答を受けることになります。

なお、岡大西洋史研究室では代々、先生方だけでなく院生や三回生・二回生といった学部生も参加することになっています。その様子は↓のようなもので、

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と、一見怖そうな気もしますが、実際は和やかな雰囲気で、たびたび笑いなども混じりながら進んでいきました(例年だいたいそうです)。

 

そして今年発表された卒業論文は、

「フランスにおけるスカーフ論争~ライシテ・ラシスム・セクシュアリティ~」

「ヨーロッパ世界から見るヴァイキング活動の実情とその背景」

1920年代~30年代初頭のオーストリアにおける護国団運動と1929年憲法改正

「イギリス近代警察―市民警察と社会的受容―」

ポーランド最後の王スタニスワフ・アウグスト」

「17世紀~19世紀初頭イギリスにおける砂糖の受容と社会変容」

「戦後イギリスの鉄道高速化と交通政策~APTとHSTを例に~」

「韓国におけるキリスト教拡大の要因―19世紀末から20世紀初頭にかけて―」(※当日欠席)

といったラインナップで、個々にいろいろと問題点や疑問点はあったものの、全体的には例年よりもやや上のレベルではないか、と私は思います。

というのも、かつての卒論発表会で見られたような「卒業論文をただ朗読する」や「発表の準備が足らず、よく沈黙してしまう」といった発表者がいなかったからです。発表時間のオーバーは何人かありましたが、それぞれ自身の研究内容を理解して発表に臨めていたのではないでしょうか。

ただし、欲を言えば発表用原稿を用意していた人とそうでない人がいて、このあたりも発表の良し悪しに大きく影響したと思うので、三回・二回生の皆さんは、ぜひ原稿の準備、場合によっては発表練習も何度か行なって、卒論発表会に備えてください。

 

さて、そして発表会が終わった後は、皆さんお待ちかね、四回生をねぎらっての打ち上げが行われます。

昨年は演習室でやりましたが、今年は岡山駅前のイタリアンな居酒屋を予約して。教員・院生・学部生ともにいい感じで盛り上がって、一部はそのまま二次会までなだれ込む勢いでした。指導にあたられた先生方や執筆・発表した四回生の皆さん、本当におつかれさまでした。また、それぞれ忙しいなか、四回生の皆さんをサポートしてくれた院生・三回生・二回生の皆さんも、ありがとうございました。ぜひ来年も、それぞれ自身の興味あるテーマを精一杯発表してくださるよう、期待しております。

 

 

さて、この卒論発表会で、西洋史研究室の年中行事もほぼやりきった感があります。しかし休む間もなく、今度は来年度の新歓の準備が待ち構えているわけで……果たして今年はどのようなものになるでしょうか。皆さん、頑張っていきましょう。

(文責・北川)